五感に凭れて。

この夏、前田藤四郎を見にいく旅で着ようと買っておいた赤いステッチがお気に入りの白デニム。叶わぬ旅になってしまったから何でもない日の今日おろした。体感100万年ぶりくらいに「こんなコーデにしよう」と思いながら洋服を着、散歩がてらスコーンを買いに出掛けた。ほんの2時間程度の外出。楽しかった。ちょっとは潤いが戻ってきたろうか。

今年の流行なのかは知らんけど、サロペットやサスペンダー風味なデザインのものをよく見かける気がする。そのどちらも大好物なわたしには得しかないので嬉しい。


とてつもなく久しぶりに表参道へ。100万年ぶりの体感、ふたたび。以前所属していた事務所が表参道にあったからだいぶ馴染みのある場所だったけれど、今はもう訪れる用事など特になく足は完全に遠のいた。一体いつ振りか来てみれば、交差点にあったパン屋さんのビルが丸ごと無くなってておっどろいた。上京して14年。東京の景色はどんどん変わっていくんだなと感じる。近頃は特に。


上京以前から、原宿表参道界隈に漂う今時の洗練と昔の趣きが混在するあの空気感が好きで(昔の趣き部分はどんどん削られつつあるけど)本日目的のスコーンを買ったあとも暫くその空気に浸っていたくて、少しだけ無駄にウロウロした。それに、原宿は魔法の匂いがするんだよな。草木の茂る路地裏には神秘が潜んでいる気がして魔女が似合うイメージ。これはテレビや雑誌でしか原宿の様子を見たことがなかった頃から。自分でもなぜそんなことを思うのか訳はまったくわからない。なんでなんだろう。謎。同じようなこと感じてる人いないかしら。いないか。残念。


スコーンとフィナンシェの代金を清算途中に気が変わり(申し訳ない)、このお店の売りらしいウバ茶のミルクティーもせっかくだからと追加テイクアウト。スコーンに塗って食べるつもりで自家製レモンカードもおまけに買った。


原宿から代々木公園を突き抜けて富ヶ谷まで歩いた。早朝の雨はなんだったのか?と思うほどの晴天ながら、空の色は灰色が混ざったような不思議な色をしていた。


今日の出掛けついでに、8月に観劇する刀ステチケットの発券をようやっと済ませたら、神様ありがとうございます!と手を合わせたくなる良席で歓喜した(多分。違ったらウケる。)来る日が俄然楽しみである。


ミルクティー・スコーン・フィナンシェの3品のなかで私的ピカイチだったのは、一口サイズのウバフィナンシェ。美味!これはまた買いに行こう。スコーンはさっくり系。ミルクティーは濃厚。おまけにと買った自家製レモンカードは酸味強めの爽やかなお味で口当たりなめらか。良心的なお値段で満足のいくおやつタイムを得て、良き連休最終日だった。